炊飯器で自家製コンビーフを作る

全国一千万人の読者の皆さんこんにちは!

最近コンビーフを作ったので今回はコンビーフの話。

 

 

コンビーフ作り、はじめました

 元々、私は塩漬け肉を作っていた。豚バラ肉のブロックに塩をまぶし、ニンニクやハーブを加え、時々出る肉汁を取り除きながら1週間ほど待つと塩漬け肉になる。ちなみに、豚バラに塩をまぶしてひと月以上かけてじっくり乾燥と熟成を行うとパンチェッタに、豚バラじゃなくて脂身で塩漬け肉を作ると東欧名物のサーロになる。私は横着なのでスーパーで売ってる豚バラ肉を塩漬けにするし、こらえ性がないのでひと月も待てずに食べ始めちゃうので名もない塩漬け肉を作っている。塩漬けとはいえ生で豚肉食べて大丈夫なのかと思われるだろうが、今までに塩漬け肉を食べててお腹を壊したことはない。
 さて、何度か同じものを作っていると違うものも作りたくなる。そして気づいた。牛肉で塩漬け肉を作ってそれを茹でればコンビーフになるじゃん!火が通ってるから失敗しても食べられはするし。そう思った私はコンビーフ作りを始めることにした。

 

コンビーフを作る

材料

牛肉(コンビーフだからね)、500g

調味液

 塩(コンビーフだからね)、50g

 水、500㎖

 砂糖(なんかみんな入れている)、10~20g

 香味要素(好み)、少々

 ハーブ、スパイス、ニンニクなど。

 

 塩漬け肉を作る時は肉が傷むのが怖いので肉:塩を10:1にしている。塩分はこの半分(20:1)でもいいかなと思う。市販の生ハムはそれくらいだし*1。それよりも塩を減らすと肉が傷み、いざ食べる段になってお腹を壊すかもしれない。

 ハーブやスパイスは好みなのであってもなくてもいい。岩塩とスパイスとハーブが入っていてちょうどよいので私はクレイジーソルトを使った。

 

1.塩漬け肉を作る

調味液を作る

  まずは塩漬け肉を作る。牛肉の塊は大きいので、塩分を均一にしみ込ませるために塩水で漬ける。味付けのために塩水に野菜やハーブを加えることもあるらしいので、今回は塩水にハーブや香辛料を加えた調味液を使うことにした。燻製でいうピックル液*2だ。
 肉の重さと同じ量の水に塩と砂糖とハーブ、オールスパイスを加えて沸騰させる。
⇓水、クレイジーソルト、砂糖をお鍋にIN。茶色っぽいのは茶色い砂糖を使ったから。
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⇓沸騰させた後。ちゃんと塩と砂糖が溶けてますね。
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塩漬け肉を作る

 調味液を作ったら次は肉。肉の中心までしっかり塩水を行き渡らせるためにフォークで刺す。深々とフォークを突き立てるのがポイント。

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十分刺したらジップロックに肉と調味液を入れて塩漬けになるのを待つ。今回は1週間かけた。塩漬け期間は長いほどいいが3日以上やっておけば十分*3

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2.塩抜きのちゆでる

1週間後。

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塩漬け肉を取り出すと生肉の赤みはすっかりなくなっている。このままでも食べられそう。

ここで一度塩抜き。塩漬け肉を水につけて30分待つ。
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塩抜きが終わったらゆでる。
 塩抜き後の工程は蒸す、ゆでるの2パターンがある。蒸す場合は蒸し器や圧力鍋が必要。だが我が家にはそんな上等なものはない!なのでゆでることにした。
ゆでる場合は肉全体が浸るくらい水を入れて3時間以上ゆでると良いらしい。ゆで時間が短いと肉がほぐれないらしい。3時間以上ゆでよう。
 ところで今更だけど3時間以上鍋でコトコトゆでる*4のは火加減とか見なきゃいけなくて大変では?そこで今回は炊飯器を使うことにした。炊飯器の保温モードなら温度管理バッチリでしょ。炊飯器に水を入れて温度高めの保温モードで6時間待つ。
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6時間後。塩漬け肉はゆでた塩漬け肉になった。写真だとわかりにくいが大きさも少し縮んだ。今から君はコンビーフだ!
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ほぐす

 ゆで終わったので最後にコンビーフをほぐす。ホロホロ崩れる感じを期待していたが元の塊が大きかったのか思ったほどホロホロしなかった。一度切り分けてからほぐすと面白いくらいに裂けていった。
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⇓裂ける肉。衛生上の配慮から手袋を使用しています
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実食

 一通り裂くというかほぐしたものがこちら。ビーフジャーキーみたいだ。食べてみると噛むたびに塩味と肉のうまみがしみだしてきて美味しい。肉を食べている感じがする。食感も見た目はホロホロしていないが口に入れるとどんどん崩れていく。じっくり火を通したので十分ほぐれてはいるようだ。油っぽさはないのでノザキのコンビーフと比べるとあっさりした感じだ。
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振り返りQ&Aと感想

思ったよりほぐれてないね

炊飯器の保温は大体60~70度くらい。炊飯器の保温は肉が煮崩れるにはちょうどいい温度だけどもう少し高い温度のほうがホロホロするかもしれない。
 実をいうと表面はフォークでひっかくとボロボロ崩れたがボソボソしてしまってボリュームがないのでやめた。


ノ〇キの缶詰と比べると赤くないしパサパサしている


 ノザ〇のコンビーフは肉に粘り気を出したり色味を良くするために発色剤(亜硝酸ナトリウム)が入っているので赤い。発色剤の入っていないタイプのコンビーフは茶色い*5。また、缶詰には粘り気を出すために牛肉のほかにゼラチンや牛脂、植物油も入っている。色々入れた結果ノザキのコンビーフはうまいし、今回作ったのはマジで肉しかないからこうなったけどうまい。


実際うまいのか

実際うまい。


感想

 今回初めてコンビーフを作ったが、ちゃんと崩れるものが出来たのでコンビーフ作りはある程度成功したと思う。圧力鍋がなくてもコンビーフって作れるもんなんですね。すごいぞ炊飯器。また機会を見てコンビーフ作りにトライしたい。

*1:生ハムとローストビーフ食塩が多いのはどっち?https://style.nikkei.com/article/DGXMZO23540290W7A111C1000000/?page=2

*2:燻製を作る時に使う塩水がソミュール液。ソミュール液にスパイスなどを加えて一度沸騰させたものがピックル液。参照https://www.peatshop.com/smoke/somyu-ru.htm

*3:一晩でいいという話も聞くがそれだと期間が短すぎてちゃんと塩漬けになっていない気がする。

*4:「茹でる」は水、「煮る」は調味液らしい。ひとつ賢くなった。参照https://temaeitamae.jp/top/t6/m/Cook04/05/01.html

*5:ノザキの無塩せきコンビーフ https://www.cornedbeef.jp/seihin/cornedbeef/muen-pla-cb/