去年の話と今年の話 私的同人活動元年を振り返る

気が付いたら年が明けている。正月も明けている。遅ればせながらあけましておめでとうございます。

昨年から同人活動の民になったので、今回はその話でもしようと思います。

 

 

去年の話

ドルフロガンドッグ

自分が好きなガンアクションTRPGガンドッグ リヴァイズド』とソシャゲ『ドールズフロントライン』(ドルフロ)を合体させてできた同人データ集。

春のゲームマーケットで非電源ゲーム創作サークル「ぺんしるろけっつ」さんのブースを間借りして委託頒布させていただきました。

ゲムマが開催されたのは5月、丁度平成から令和に改元したころでした。令和元年は自分にとっては同人活動元年になりました

 

「『ガンドッグ』で『ドルフロ』できるんじゃね?」という話は2018年に『ドルフロ』がリリースされた当初からTwitterTRPG界隈で言われていました。しかし、2019年2月の時点でも外から確認できる形の『ドルフロ』×『ガンドッグ』はありませんでした。実はそのころ既に『ガンドッグ』でドルフロ卓を遊んだ人がいたようですが、自分は知らなかったしTwitterとかでそれらしい話を見ませんでした。

ちなみに『CoC』のドルフロ卓は2018年10月あたりにリプレイ動画が出て、『CoC』ならできるけど『ガンドッグ』は回せないという話も聞きました。

ドルフロ大好きだった自分は「誰も作んないなら作るわ」の精神で3月あたりにルールやスキルデータを作って、それを元に生まれたのが人生初の自著作「ドルフロガンドッグ」。TRPG界隈一番乗りで『ドルフロ』×『ガンドッグ』のサプリでもあります。

 

とはいえ、「ドルフロガンドッグ」はデータ集だけでした。春のゲームマーケットの後夏コミ(C96)に向けてルールとかマップとかを備えたちゃんとした「ドルフロガンドッグ」を作り、また「ぺんしるろけっつ」さんで委託しようかなと考えていましたがこれは実現しませんでした。理由は2つ。

 

1つ目、ゲムマが終わった後に紗羽有季

氏が『ガンドッグ』用のドルフロサプリ『OPERATION:TACTICAL DOLLS』を夏コミ頒布目指して製作していたこと。

製作中なのは以前から知っていましたが、このころ、紗羽有季さんの製作が着々と進んでいるのを知りました。自分の「ドルフロガンドッグ」がスキルと敵データ集だったのに対し、『TACTICAL DOLLS』はルール、データ、シナリオ、マップが備わったれっきとした『ドルフロ』×『ガンドッグ』でした。

↓の本がC96で頒布された 『TACTICAL DOLLS』です。完成度が高いですね。

f:id:yosakutonton:20200113154223j:image

 紗羽有季さんの『TACTICAL DOLLS』と自分の「ドルフロガンドッグ」はコンセプトが同じだけで別々の作品なので、データとかルールとかは違います(「ドルフロガンドッグ」ドルフロ寄りに作ったので、当時実装されていた全戦術人形のスキルも搭載していました)。

元々「ドルフロガンドッグ」の出発点は「誰もやらないなら自分が作る」だったので、夏コミで『ドルフロ』×『ガンドッグ』が出す人が自分以外にいる、さらにクオリティは自分より高い(と思われた)という事実に自分はとても満足しました。自分の手によるものでないにせよ『ドルフロ』×『ガンドッグ』サプリは完成したのですから。

ちなみに『TACTICAL DOLLS』は2冊買いました。良かったです。

 

2つ目の理由は友人から「合同誌を出そう」、「同人誌を出すなら委託してもいい」と誘われたことです。「ドルフロガンドッグ」ではなく、他の本を作ることにしたわけですね。

 

『貴方想う、日常と非日常(Day by day)』

秋のゲームマーケットで頒布した合同誌。「出会いと別れ」をテーマに各人が異なるTRPGシステムでシナリオを書くというマルチシステム企画。タイトルは代表のC.u氏のシナリオ名からつけました。自分もシナリオを寄稿していたので、シナリオを書いたりテストプレイをしたりしていました。

 

ちなみに、自分は『ガンドッグ』用のシナリオ「GF(仮) (ゴッドファーザーカッコカリ)」を寄稿しました。東南アジアの都市でマフィアのドンの孫を巡ってスイーパーのPC達とシチリアマフィアが暗闘を繰り広げるシナリオです。

なんで『ガンドッグ』なのかというと、現行のTRPGで自分が好きで他の人が書かなさそうなシステムが『ガンドッグ』だったからです。

広げようガンドッグの輪。

 

電脳馬賊研究所

自分が作った満州馬賊サークル。所員は今のところ所長だけです。

知ってる人は知っているかもしれませんが、「電脳馬賊研究所」というのは自分が作った満州馬賊の話をするブログです。元々はブログに何件か記事を書き、記事がたまってきたらそれを元に馬賊本を書こうという計画でした。しかし、いい感じの媒体が見つからないので幽霊ブログになっています。

結局、ブログが動かない状態だったところに友人の誘いもあったので計画の段階をすっ飛ばして馬賊本を作ることになりました。最初は何を書くかも決まっていなかったのでサークル名も何もなかったのですが、馬賊本を書くと決めた段になって「馬賊ってついてわかりやすいから」とブログ名を屋号に据えたわけです。

C96 馬賊サーはじまる

2019年の夏コミ(C96)に友人から「夏コミに本を出すなら自分のブース(昆虫食ワールド)で委託頒布してもいいよ」と言われたので、「せっかくだしやるか!」ということで満州馬賊本を作ることにしました。

馬賊の本は他になさそうだし。自分の卒論のテーマが満州馬賊だったので馬賊本は出せそうな気がしました。馬賊がよく使ってた(というか中国で広く使われてた)拳銃はモーゼルC96(とそのコピー)だったのでC96つながりで舞い上がった自分は意地でも本を出すことにしました。

f:id:yosakutonton:20200113214156j:image

C96(wikipediaより)

 

さて、馬賊というのは書くことが少ないように見えて、実は中国史と日本史と文化史にまたがる曖昧で大きなテーマでした。卒論でもそこで苦戦してたんだよなぁ・・・。「やべえまとまんねえ」と苦心しながら本の形になって生まれたのが同人誌『馬賊について』でした。よく「薄い本」といいますが本当に薄い本になりました。

内容もっと盛り込みたいなと思ったのですが、クオリティを求めて原稿落とすのは本末転倒なので妥協も必要だなと思いながら印刷しました。何はともあれ、委託頒布という形ではありましたが、C96に馬賊本を出せました。元々は全く本出すつもりなかったので大躍進ですね。

f:id:yosakutonton:20200113173912j:image

 爆誕したコピー本『馬賊について』。

 

実際本を出してみたところ、自分が思ってたより頒布できました!

自分で作ったものの上、諸々の都合で今まで出せなかったものが受け入れられるのはなんかすさまじい嬉しさがありましたね。頒布の悦びを知った自分は次も新刊を出そうと思いながらC96を終えました。

なお、ギリギリに脱稿した+当日に頒布告知したことは今後の課題になりました。

C97 初めての出展

ゲムマ、C96 と二度の委託頒布をやって「事前告知って大事だな!」と今更気づいた自分。C97ではサークル出展することに決めました。サークルカットって意外と悩みますね。今回は事前から告知をしていこうと決めていたので、サークル当選した時と出展日の数日前から告知(というか進捗報告)をしていました。

 

C96のときは「昆虫食ワールド」で委託していて配置は評論(実質食べ物系)でしたが、C97「電脳馬賊研究所」の配置は「歴史・創作」でした。前回よりも馬賊に興味のある人が多く来るだろうということで冊数を増やし、内容も馬賊全般の話ではなく物語の中の馬賊というマニアックな感じにしました。

 

テーマも具体的だし前回より執筆はスムーズだったのかというとあまり変わりませんでした。馬賊全般の話なら昔取った杵柄で手元にも資料が色々ありますが、今回は文化史っぽい感じになったので新たな資料(作品と参考文献)を求めてあちこち行ったり来たりする必要が出たんですね。執筆してる時も「うまくまとまらないなあ」と苦戦していましたし、紙幅の都合で泣く泣く取り挙げるのをあきらめたものとかありました。

最終的に「120点を目指して原稿落とすよりは60点70点でも脱稿するほうがいいな」と考えて脱稿しました。とはいえ、ページ数は前回の2倍くらいになり、内容も大分的まとまったものになったので前回から格段に進歩していますね(自画自賛)。

 

結局どうなったのかというと、一度完売しました。予想外に増刷することにもなったのでうれしい限りです。自分は内心「馬賊需要とかあるんかな」と思っていましたが、思ったより需要があったようです。

f:id:yosakutonton:20200117142335j:image
C97新刊『馬賊サブカル列伝』 

 

同人活動元年を振り返って

振り返ると自分の委託頒布を快諾してくれた知人の存在が大きいですね。

最初に委託頒布する機会があって頒布の楽しさを知れたからこそ自分でサークル出展までこぎつけたんだと思います。自分だけで1からやるルートしかなかったら絶対同人活動初めてなかったと思います。また、ゲムマやC96で一冊も頒布できなかったらやる気なくなってたと思います。

執筆、出展に協力してくださった関係各位と、本を手に取ってくれた皆さんにはあらためてここでお礼申し上げます。ありがとうございました。

f:id:yosakutonton:20200117145734j:image

今年の話(目標?)

C98

幣サークル「電脳馬賊研究所」はコミックマーケット98に申し込みました。今年はオリンピックの関係でゴールデンウィーク開催なので夏コミならぬ春コミで例年といろいろ異なるコミケになりそうですが、C96、C97に続いて馬賊本を出すつもりです。

馬賊本以外も出したいなと思っていますが、C98に関しては馬賊サークル「電脳馬賊研究所」でいく予定です。

 

脱コピー本?

 これまで作った3冊は全てコピー本でした。目を回しながら原稿をPDFにして、それをコンビニのマルチコピー機で印刷、ホチキスで綴じるとアラ不思議、原稿がコピー本に変身するんですね。原稿が本になった瞬間は生みの達成感があります。

 とはいえ、せっかくならもっとちゃんとした本にしたい。「ソフトカバーにしたいな」とは常々思っているんですよね。締め切りとか印刷費の関係があるから今はなんとも言えませんがシリーズが増えていったら増補改訂した総集編を出そうとは思っています。

 

原稿を上げてぐっすり寝たい

「目を回して脱稿したらイベント当日の朝!コンビニへGO!」みたいな感じでここまできたのでこの悪癖を今年こそ何とかしたいです。そろそろ徹夜背水の陣で何とかできない事態が起こりうる気がするんですよね。それにこの調子だといつか体壊してしまうと思います。なので脱稿してからぐっすり寝られるようにしたいです。

原稿を早く書き上げられれば挿絵や表紙、告知とか考える余裕も生まれますし。

『ドルフロガンドッグ』と『馬賊について』が徹夜、『馬賊サブカル列伝』の時はちょっと寝られたのでこの調子で睡眠時間を伸ばしたいです。

これが一番取り組みやすい今年の目標に思えますね。

その他

上でも書きましたがサークル名の「電脳馬賊研究所」というのは中断したブログ企画が原型になっています。実はブログのほかにも凍結というか忘却の彼方に行きつつあった企画がいくつかあります。

最近すっかり馬賊サーが板についてきたので、ブログをはじめとして 今まで凍結してたことも現実にしていけたらなとおもっています。

 

今年も同人活動続けます.。という所信表明をしたところで2020年初投稿を〆たいと思います。

今年もよろしくお願いいたします。